◇ 「守りたい」…震災から5年と8ヶ月経っても… ◇

10月に行った福島は帰りたくても帰れない
浪江町・双葉町・南相馬市の復興公営住宅に住むみなさんと
そして未だ悲しみの中にいる子どもたちに逢いました

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昨年、6歳〜10歳の子どもたちが
「自分で守る、私が守る、天国へ行ってもぜったい見まもる…」

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「守る…」という言葉をたくさん書く子どもたちに驚きました
震災・津波・原発・DVそして虐待…
とても辛い日々を過ごし見なくていいものを見てきた子どもたちそして、
今年も福島の子どもたちは「泣かないで」「泣くな笑え」「守りたい」
「幸せ いつくる」「くるしい」と・・・
今もフラッシュバックがおきている子どもたちが大勢います

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復興公営住宅に住む大人は涙を拭います…
私の耳元で「娘が津波で…」そう言って大きな紙に「慶子へ」と書かれました

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「息子」とお母さんは書きました

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「太平洋で生まれた私が海こわい」「帰りたい」
「浪江に帰りたい」「忘れないふるさと」

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止まったままのみなさんの悲しみをどうすればいいのか…
伝えて欲しいと言われます。日本に忘れられてしまうから…どうか伝えてと・・

昨年、白い紙の前で2時間動かなかった女の子がね
今年は何枚も書きました

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でも笑顔はありません。ずっと笑わない笑えない子がいます。
彼女は施設で弟の面倒もみます。優しいとても優しい子です
帰るとき、みんなとギュッと抱きしめてお別れをしました。
女の子も走ってきました
私は手を広げました。女の子は後ろに手を回してギュと抱きついてくれました。
「味方だから…ずっと味方だから・・また逢うから…」と耳元で伝えました。
女の子はうんうんと頷き後ろを見ないで走って行きました
必ずもう一度逢えますように…

2016年11月6日
矢野きよ実





帰りたくても帰れない福島のみなさんの心の音は・・
◇ 帰りたくても帰れない福島のみなさんの心の音は・・ ◇

2016年6月24日(金)

会場:青森市立南中学校

帰りたくても帰れない福島から青森に避難している子どもたちや
ご家族のみなさんに、また逢うことができました
震災から5年と3ヶ月の間、住む場所を変わり
現在は青森で暮らされています

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南相馬・浪江町・双葉町・郡山・・避難しているみなさんの
心の叫びを聞く「書きましょ」は今回で5回目です
ただ避難登録解除をされたご家族には逢うことができません
昨年「くやしさ」「平和な暮らしは戻ってこない」「帰りたい」と書いた
女の子は体調が悪く来ることができませんでした・・逢いたかった・・

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震災の日、中学の卒業式だった女の子はお母さんと5年間、
離れ離れで暮らしていました
今年からママと一緒です、彼女の書いた一枚目は「ありがとうママ・・」

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福島市浪江町にご家族とみんなで暮らしていたお二人は
娘さんは仙台にお孫さんは東京に・・

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「浪江を守る」「ふとした時家に帰りたくなる」・・
と書き大きく「家族」と・・
昨年東京から参加したお孫さんは、
おふたりの前では大きな紙に「笑って」と書き
私たちの前では「帰りたい」と書きました

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何年も外出もできず太陽も風も怖かったお母さんに今年も逢えました。
私はほんとうに嬉しかったです。

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「迷い道」「一人になりたい」と書いて「悔いのない毎日」
「苦しい事 楽しい事すべて人生」と・・私たちは抱き合い泣きました
泣いてもいい日です

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5年経ちみなさんの辛さは変わることなく・・さらに辛さは増しています
私は今も原発も津波も大地震にもあったことなくわかりません
でも5年間、被災地のみなさんには逢っています
それを伝え繋ぐことしかできませんが
まだ終わってはいません・・・どうか・・どうか・・





2016/11/06 「守りたい」 …震災から5年と8ヶ月経っても…
2016/06/29 帰りたくても帰れない福島のみなさんの心の音は・・
2015/11/06 守るのは大人たちなのに・・・
2015/06/26 帰りたくても帰ることができない福島の子どもたちと
2014/11/08 震災から3年8ヶ月・・子どもたちの心は・・
2012/11/05 せつなさの向こうにあるもの
2012/08/31 一生涯忘れることのない6歳の女の子の言葉
2012/08/29 陸前高田でも逢える 東京でも逢える
2012/06/26 ほんとうに美しい心に逢う
2012/05/28 陸前高田にて
2012/02/17 陸前高田の子どもたちを毎日想っています
2011/12/10 陸前高田の子供たちに教えてもらったこと・・・
2011/10/12 逢いたい・・陸前高田の子供たち
2011/08/01 被災地の子供たちの「心の声」がいっぱい聞こえました。




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